URL正規化
URL正規化について
URL正規化とは、同じウェブページにアクセスするための複数の異なるURLを、1つの標準的な形式に統一することを指します。例えば、以下のようなURLがある場合
https://example.com/page
https://example.com/page/
https://example.com/page?ref=home
これらは実質的に同じページを指しているが、URLが異なっています。URL正規化によって、これらを1つの標準的なURLに統一することで、SEO(検索エンジン最適化)やデータ分析を正確に行うことができます。
URL正規化を行う際、複数の異なる形式のURLを1つの標準的なURLに統一するためには、いくつかの方法を使って処理を行います。一般的な正規化手順を以下に説明します。
先にURLの正規化を行う方法を知りたい方は→URL正規化コード
1. URLのトレーリングスラッシュの統一
URLの末尾にスラッシュ(/)があるかどうかが異なる場合、これを統一します。例えば:
https://example.com/page と https://example.com/page/ は同じページを指していますが、トレーリングスラッシュの有無によって異なるURLと認識されることがあります。通常、どちらか一方に統一するのがベストです。
統一方法: どちらか一方に決めて、すべてのURLをその形式に統一する。たとえば、末尾にスラッシュを付ける方に統一する。
2. URLパラメータの整理
同じページが異なるパラメータで表示される場合、これを整理します。例えば:
https://example.com/page?ref=home と https://example.com/page?ref=contact は別のURLですが、実際には同じページを指していることが多いです。
統一方法: URLパラメータの順番や不要なパラメータを除去して、必要なものだけを残します。例えば、ref=home のパラメータがなくても同じページが表示されるなら、URLからそれを取り除くといった方法です。
3. 大文字小文字の統一
URLにおいては、ホスト名(example.com)は大文字と小文字が区別されませんが、パス部分(/page)では大文字小文字が区別されることがあります。例えば:
https://example.com/Page と https://example.com/page は異なるページとして扱われる場合があります。
統一方法: パス部分をすべて小文字に統一することが一般的です。
4. ホスト名の正規化
URLに含まれるホスト名が、www ありとなしで異なる場合があります。例えば:
https://example.com と https://www.example.com は通常、同じサイトを指していますが、別のURLとして認識されることがあります。
統一方法: www をつけるか、つけないかに統一する。一般的には、wwwなしの形式に統一することが多いです。
5. HTTP と HTTPS の統一
http:// と https:// はセキュリティに違いがありますが、同じページを指している場合もあります。
統一方法: 常にHTTPSを使用する方向に統一することが推奨されます。
6. リダイレクトの設定
正規化が必要なURLが複数ある場合、適切にリダイレクトを設定することで、ユーザーや検索エンジンが一貫したURLを使うようにします。例えば、https://example.com/page と https://example.com/page/ の間でリダイレクトを設定し、一方に統一できます。
例えば、
https://example.com/page
https://example.com/page/
https://example.com/page?ref=home
上記のような場合、以下のように正規化できます:
トレーリングスラッシュの統一
https://example.com/page/ に統一
パラメータの整理
https://example.com/page/ に統一
大文字小文字の統一
https://example.com/page/(小文字に統一)
HTTP/HTTPSの統一
https://example.com/page/
最終的に、すべての異なるURLを https://example.com/page/にリダイレクトすることで、URL正規化が完了します。
URL正規化は、ウェブサイトのSEOを改善するために重要で、検索エンジンやユーザーにとって一貫したURLを提供することができます。正規化を行う際は、URL形式を統一するためのルールを決め、リダイレクトなどを活用して一貫性を保ちます。
URLの正規化を行う方法
ここでは「htaccess」を使ってURLの正規化を行う方法について説明します。
Apacheサーバーでは、.htaccessファイルを利用してリダイレクトやURLの書き換えを設定することができます。
以下に、いくつかの一般的なURL正規化の方法を示します。
※htaccessはとても重要なファイルなのでバックアップをとり慎重に。自己責任でお願いします。
1. トレーリングスラッシュの統一
URLに末尾のスラッシュ(/)を統一する場合、例えば /page を /page/ にリダイレクトしたいとき、以下のように .htaccess に書きます。
末尾にスラッシュを追加(https://example.com/page → https://example.com/page/)
RewriteEngine On
RewriteCond %{REQUEST_URI} !/$
RewriteRule ^(.*)$ /$1/ [R=301,L]
末尾のスラッシュを削除(https://example.com/page/ → https://example.com/page)
RewriteEngine On
RewriteCond %{REQUEST_URI} /$
RewriteRule ^(.*)/$ /$1 [R=301,L]
これにより、スラッシュの有無が統一され、ユーザーと検索エンジンの両方が一貫したURLにアクセスできるようになります。
2. wwwあり/なしの統一
www の有無を統一する場合、たとえば https://www.example.com を https://example.com にリダイレクトしたい場合に使用します。
wwwあり → wwwなしにリダイレクト
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^www\.(.+)$ [NC]
RewriteRule ^(.*)$ http://%1/$1 [R=301,L]
wwwなし → wwwありにリダイレクト
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^example\.com$ [NC]
RewriteRule ^(.*)$ http://www.example.com/$1 [R=301,L]
これで、www.example.com または example.com のどちらか一方に統一されます。
3. HTTPからHTTPSへのリダイレクト
サイトを安全なHTTPS接続に統一するため、HTTPからHTTPSへのリダイレクトを行います。
HTTP → HTTPS へのリダイレクト
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTPS} off
RewriteRule ^ https://%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [R=301,L]
これにより、HTTPでアクセスした場合でも自動的にHTTPSにリダイレクトされます。
4. 不要なURLパラメータの削除
特定のURLパラメータ(例えば、ref=home や utm_source)を取り除いて、同じページにリダイレクトする方法です。
?ref=home パラメータを削除
RewriteEngine On
RewriteCond %{QUERY_STRING} (^|&)ref=home(&|$)
RewriteRule ^(.*)$ /$1? [R=301,L]
これにより、URLパラメータ ?ref=home を削除し、同じページにリダイレクトできます。
5. 大文字小文字の統一
URLの大文字小文字を統一することで、URLの一貫性を保ちます。例えば、/Page と /page を同じURLとして扱いたい場合に有効です。
URLを小文字にリダイレクト
RewriteEngine On
RewriteMap lowercase int:tolower
RewriteCond %{REQUEST_URI} [A-Z]
RewriteRule (.*) ${lowercase:%{REQUEST_URI}} [R=301,L]
これにより、大文字を含むURLはすべて小文字にリダイレクトされます。
.htaccessを使ったURL正規化の方法は、主に以下の目的で使われます。
・トレーリングスラッシュの有無の統一
・www あり/なしの統一
・HTTPからHTTPSへのリダイレクト
・不要なURLパラメータの削除
・大文字小文字の統一
これらの設定を .htaccessに追加することで、検索エンジンやユーザーが一貫したURLを利用できるようになります。
リダイレクトには301リダイレクト(恒久的なリダイレクト)を使用することで、SEOに良い影響を与えることができます。

ホームページ制作、デザインからコーディング、コンサルティングまでワンストップで完結できるスキルを武器に制作した「ホームページ」そして「公開後のサポート」でクライアントの売上アップに貢献し幅広い業種の経営者の信頼を獲得。また、WEB担当者からは「更新しやすくとても使いやすい」と絶大なる支持を得ている。現在も中小企業の支援で活躍中。