「快適な暮らし」は家の性能で決まる 気密性能
快適の定義は人によって違いますが、「夏すずしく、冬あたたかく」は万人共通の快適ではないでしょうか?
「快適な暮らし」について私の後悔の体験談、今快適な暮らしを実現できているお家に住まわれている方に聞いたお話などを交えて「快適な暮らしを実現する」ための家づくりについてお話しますのでぜひ参考にしてください。
家にはさまざまな性能があります。
断熱・気密・換気・省エネ・耐震・耐火・遮音・バリアフリー性能などがありますが、「夏も冬も快適に暮らす」ために重要な「断熱・気密・換気」の3つの性能に絞って説明します。これらはすべて関係しており、どれも欠かせません。
まずは「気密性能」について。
気密性能:家には隙間がある
仕事やプライベートで工務店の方と関わることが多く、家の性能について学ぶ機会が多いです。学べば学ぶほど、「家の性能ってこんなに大事なんだ!」と実感します。
私の家は、建売の一般住宅で「夏はめっちゃ暑く冬はめっちゃ寒い」家です。購入する数十年前にもっと知識があれば…と後悔してますが今更どうしようもないので、もし、今家を建てるななら!についてお話します。これから「夏も冬も快適に暮らせる家」を建てたい方には実現可能なことなのでぜひ参考にしてください。
まず、どういう点で後悔しているのか
それは「夏暑く、冬寒い」この一言が全てです。
今の時代、20年前と地球温暖化環境もかなりかわってきて今では「夏めっちゃ暑い!冬めっちゃ寒い」です。
数千万円(2025年現在も頑張ってローン支払い中^^;)の買い物なのになんでこんなに寒いの?という後悔です。
もし今家を建てるなら、「夏も冬も快適な家」を最優先に考えます。
その理由を今からお話します。
私の家は夏も冬も、エアコンをつけた部屋だけがちょっと快適な状態になっている程度で、廊下、トイレ、浴室など、その部屋以外は外とほとんど変わらないくらいです。
これって自分とこだけ?と思って実際に一般住宅に住む友人・知人に話を聞くと、「うちも冬は寒く、夏は暑いで」とみんな口をそろえて言います。例えば、マンションに住んでいる知人の奥さまは、冬になるとリビングで毛布にくるまり、娘さんと寄り添ってテレビを見ているそうです。私が以前借りていた事務所のマンションでも、窓のサッシから風がスースー入り込み、隙間テープを貼っても、ほとんど変わりませんでした。
また、一戸建ての私の家では、冬はガスヒーターを使って暖めていますが、それでも部屋の中は寒く、暖房をつけた部屋だけが、かろうじて暖かいと感じる程度です。
ガス代がもったいないので暖房を切ると、わずか数分でまた寒くなります。
では、なぜこんなに寒いのでしょうか?
その理由の一つが「家の隙間」です。この隙間の量を示す指標が「C値(相当隙間面積)」です。C値が小さいほど気密性が高く、隙間が少ない家ということになります。
一般的な住宅では、C値は10.0㎠/㎡程度と言われています。これは、1㎡(1m × 1m)の面積に対して、合計1㎠(1cm × 1cm)の隙間があるということです。
例えば、C値が10㎠/㎡の家(延べ床面積100㎡)では、家全体の隙間の合計が1000㎠になります。これは、約30cm四方の窓が常に開いているのと同じ状態です。この隙間は一箇所に開いているわけではなく、家の壁・床・天井など家全体にわたって小さな隙間が散らばっていて、家中の隙間を合計すると、約30cm四方の穴と同じ大きさになるということです。
その隙間から冷気や暖気が家に入り込んで室内環境を悪化させ「夏暑い、冬寒い」となるのです。
ということは延べ床面積100㎡の家で窓も絞めて密閉しているつもりでも実際には約30cm四方の窓が常に開いている状態ということ。そら寒いし暑いはずや。
隙間ってどこにあるのでしょう?
初めて隙間の話を聞いた数十年前、
ある工務店の社長と気密の話をしていて、うちの家には壁に小さな穴とかないけど寒いわ?と言うと
「一般住宅や安い建売でも壁に小さな穴が開いている家なんかないわ」と笑われました(笑
笑われましたが、では壁に穴が開いてないならなんで寒いの?
家の隙間の多くは玄関の扉や窓サッシなどの開口部です。窓のそばに立つとひんやりします。じゃ~玄関扉や窓サッシを高性能なものに変えればかなり隙間は減り、断熱効果も向上するよね!と簡単に思いますが、扉やサッシも高性能になれば価格もかなり向上していて簡単に「じゃ~交換」とはならないのです。
だからもしこれから、家を建てようと検討しているなら、家の性能に注目してください。
誰もがお金があり、注文住宅で家を建てられるなら良いですが、実際そうはいきません。そういう高性能なお家を建てている建築会社の社長も一般住宅に住まわれている方も多くおられます。それぐらい家を建てるのにはお金がかかるのです。
「夏も冬も快適に暮らす」気密性能のまとめ
家の性能を見直す大切さ
家を建てることは一生に一度の大きな買い物ですが、実際に住んでみて「こんなはずじゃなかった」と感じることもあります。私の家は、建売の一般住宅で、特に「夏は暑く、冬は寒い」という問題がありました。数十年経ち、今更どうしようもないことを悔やみながらも、「もし今家を建てるなら、どうするか?」という視点で改めて家の性能を見直すことの大切さを実感しています。
家の隙間と気密性の重要性
「家の性能って何が大切?」という問いに対して、「気密性」は欠かすことのできない重要な性能の一つです。特に、私の家は隙間が多く、暖房や冷房が効きにくい環境です。一般的な住宅で「C値」という指標がありますが、これは家全体の隙間の広さを示し、隙間が大きいほど冷暖房効率が悪くなり、快適な室内環境が維持できません。1㎡あたり10㎠の隙間がある家では、例えば100㎡の家で約30㎝四方の窓が常に開いているのと同じ状態です。この隙間から冷気や暖気が逃げて、暑さや寒さを感じる原因になっています。
今後の家づくりで意識すべきこと
これから家を建てる人には、ぜひ「夏も冬も快適な家」を最優先に考えることをおすすめします。たとえ予算が限られていたとしても、断熱性や気密性を高めることで、エアコンやヒーターを使わなくても快適な室内環境が作れる家を目指すことは可能です。家を建てる際に、窓や扉の性能、壁の気密性をしっかりと確認し、性能を重視した選択をすることが大切です。
まとめ
家の性能を見落としてしまうと、生活の質に大きな影響を与えることがあります。もし、これから家を建てる予定があるなら、ぜひ家の断熱性能や気密性能を重視してください。長い目で見ると、快適な生活を送るためには、初期投資が多少高くても価値がある選択になるはずです。家は一度建てたら何十年も住む場所です。今後、家づくりをする方々にとって、この経験が少しでも参考になれば幸いです。
次回予告
次は換気性能についての記事を予定しております。
換気性能は気密との関連が高くとても重要です。
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換気性能編を2025年2月22日にアップしました。
換気性能は「快適な暮らし」は家の性能で決まる 換気性能をご覧ください。
感謝
この記事の家づくり情報は、堺市の工務店「株式会社 正田工建」さんから設計や動線、収納、ZEH、パッシブデザインなど、全部が全部理解できませんでしたがm(__)m
多くの貴重な情報をいただきました。また実際に施主さまにインタビューで声を聞かせてもらったり、構造・完成見学会に参加させてもらい、リアルな声も伺いました。
この場を借りて、正田工建さんに感謝申し上げます。
もし堺市で注文住宅を建てるなら、正田工建さんがおすすめです!いや、正田工建さん一択です!
「堺市で家づくり」を考えいる方限定ですが、わからないことがあればぜひ相談に行ってください。
詳しくは「ママらくだ」ホームページをご覧ください。