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GA4 新規ユーザーについて

GA4 新規ユーザーについて

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アクセス解析・GA4

GA4における新規ユーザーの定義

GA4(Google Analytics 4)における「新規ユーザー」の定義は、まだそのウェブサイトまたはアプリに訪問したことがないユーザーのことを指します。「first_visit」イベントが発生したかどうかで判定されます。

具体的には、次のような場合に「新規ユーザー」としてカウントされます。

例えば

期間:7月1日〜7月28日
ユーザー:6月20日に一度訪問している

この場合、ユーザーはすでに6月20日にアクセスしているため、7月1日〜28日の期間内では「新規ユーザー」にはなりません。
GA4は「初回訪問がいつだったか」を記録しているので、7月の訪問は「リピーター」としてカウントされます。

※もしユーザーがCookieを削除したり、別のブラウザやデバイスからアクセスした場合は、新規ユーザーとして再カウントされる可能性があります。

新規ユーザーとして計測されるケース

ユーザーが初めてウェブサイトやアプリに訪問した場合
ユーザーID(クッキー)やデバイスIDに基づいて、そのユーザーは新規ユーザーとして認識されます。過去に一度も訪問したことがない状態でセッションが開始された場合、それは新規ユーザーとしてカウントされます。

クッキーをクリアした場合
クッキーに保存されていた情報(ユーザーIDや訪問履歴)が削除されるため、GA4はそのユーザーを「初めて訪問したユーザー」として認識します。これにより、以前の訪問履歴がリセットされ、再度訪問した場合でも新規ユーザーとしてカウントされます。

異なるデバイスやブラウザを使用した場合
ユーザーが別のデバイスやブラウザからアクセスすると、クッキーやデバイスIDが異なるため、GA4はそのユーザーを新規ユーザーとしてカウントします。

クッキーが有効期限切れとなった場合
クッキーが設定された有効期限を過ぎると、GA4はそのユーザーを新規ユーザーとして認識します。

クッキーが無効化されている場合
ユーザーがブラウザの設定でクッキーを無効にしている場合、GA4はそのユーザーを新規ユーザーとしてカウントします。

プライベートウィンドウ(インコグニートモード)でのアクセス
プライベートウィンドウでは、ブラウザがクッキーやキャッシュを保存せず、新しいセッションが開始されるため、GA4はそのユーザーを新規ユーザーとして認識します。

クッキーについては「ファーストパーティークッキーとサードパーティークッキーについて」も参考にしてください。(クリックで別窓ひらきます)

新規ユーザーとリピーターの違い

新規ユーザー:そのサイトに初めて訪問したユーザー。
リピーター(再訪問ユーザー):過去にそのサイトに訪問したことがあり、再度アクセスしたユーザー。
リピーターの定義がちょっとわかりにくいですが
「指定した期間内に再訪問したユーザー数の合計」
「指定した期間内にリピーターとしてカウントされたユーザー数の合計」
と言う感じです。
注意としてはリピーターもユニークユーザーとして扱われるので期間内に同じユーザーが複数回訪問しても1人としてカウントされます。(同一デバイスとブラウザ)

※ユニークユーザーに該当しないものとして
・セッション=訪問ごとにカウントされます。同じ人が1日に3回訪問すれば、3セッションです。
・イベント数=ユーザーがサイト上で行うアクション(クリック、スクロール、ページビューなど)の総数
・ページビュー=訪問中に表示されたページの合計数。1人のユーザーが5ページ閲覧すれば、5ページビュー。
・コンバージョン数=特定の目標(例:購入完了、問い合わせ送信)が達成された回数。

新規ユーザーとして計測される理由

GA4はユーザーの識別にクッキーやデバイスIDを使用しています。これらの情報が失われると(クッキーがクリアされたり、プライベートウィンドウを使用したりした場合など)、再度訪問したユーザーが新規ユーザーとして扱われます。
User-IDの設定による識別の精度向上

クッキーやデバイスIDに依存しない、User-IDを設定することで、同じユーザーを複数のデバイスやブラウザから一貫して識別できるようになり、より正確なデータ分析が可能になります。ユーザー識別の精度を高めたい場合は、User-IDの設定を検討することをお勧めします。

■結論

GA4における新規ユーザーの計測は、主にクッキーやデバイスIDに依存しています。クッキーがクリアされたり、プライベートウィンドウが使用されたりすると、同じユーザーでも新規としてカウントされることがあります。また、異なるブラウザやデバイスからのアクセスも、新規ユーザーとして認識されます。

こうした識別の精度を高める手段として「User-IDの設定」がありますが、これはログイン機能を備えたサイトでのみ活用できる仕組みです。たとえば、会員制サービスやECサイトなどでは有効ですが、コーポレートサイトのようにログイン機能がない構造では、User-IDは利用できません。

そのため、筆者のようにコーポレートサイトを中心に運営している場合は、User-IDの設定は不要であり、GA4の標準的な識別方法(クッキーベース)で十分といえます。

 

余談
7月1日~7月28日の期間に以下の回数訪問した場合、
7月3日に1回目訪問、7月10日に2回目訪問、7月30日に3回目訪問

訪問日 7月3日 7月10日 7月30日
ユーザー種別 新規ユーザー数 リピーター 期間外のため集計対象外
新規ユーザー数 1 0
リピーター数 0 1
  • 新規ユーザー数: 1

    • 7月3日の最初の訪問が、指定期間内での初回訪問となります。

  • リピーター数: 1

    • 7月10日の2回目の訪問は、指定期間内での2回目以降の訪問となるため、リピーターとしてカウントされます。

  • 7月30日の訪問は、指定した7月1日~7月28日の期間外のため、今回のレポートではカウントされません。

セッションの場合は
指定期間(7月1日~7月28日)に限定すると、セッション数は合計で2となります。7月30日のセッションは集計対象外です。

新規ユーザー数:1
リピーター数:1
セッション数:2

なぜ「新規ユーザー」が重要なのか!

新規ユーザー計測の重要性

成長の指標になる

新規ユーザーは、ホームページ(WEBサイト)がどれだけ新しい人に届いているか、集客できているかを示す指標です。集客施策(広告、SEO、SNSなど)が効果的かどうかを測るのに役立ちます。

「新規ユーザーが増えている」ということは、

・サイトの認知が広がっている(届いている)
実際に人が来てくれている(集客できている)

たとえば、広告を出したあとに新規ユーザーが増えたら、「広告がちゃんと届いて、集客にもつながった」
(新しいキャンペーンを始めた → 新規ユーザーが増えた → 成功!)と言えるし、逆に増えていなければ「届いてはいるけど、興味を持たれていないのかも」(広告を出したのに新規ユーザーが少ない → 広告の見直しが必要かも)と分析できます。

リピーターとの違いを分析できる

新規ユーザーとリピーターでは行動が異なることが多く、どのページで離脱するか、どんなコンテンツに興味を持つかなどを比較することで、UX(ユーザー体験)改善のヒントが得られます。

新規ユーザーとリピーターの違いとは?

・新規ユーザー:初めてサイトに来た人。まだ内容や使い方に慣れていない。
・リピーター:何度も来ている人。すでにサイトの流れや目的を理解している。

この2つのグループは、サイト内での動き方がぜんぜん違うことが多い。

例えば新規ユーザーとリピーターのこんな違い

行動 新規ユーザー リピーター
離脱しやすいページ トップページ、会社概要、事業紹介 採用情報、IR情報、問い合わせページ
興味を持つコンテンツ 会社のビジョン、サービスの全体像、導入事例 最新ニュース、更新された技術情報、社長メッセージなど
滞在時間 短め(情報を探して迷いやすい) 長め(目的の情報を探してじっくり閲覧)

UX改善に繋がる理由

新規ユーザーとリピーターの違いを分析することで、それぞれに合った使いやすい設計ができるようになります。

たとえば:
・新規ユーザーがすぐ離脱している → 初回の導線や説明がわかりにくいかも → わかりやすい案内を追加
・リピーターが特定のページで止まっている → 目的の情報にたどり着けていない? → ナビゲーションを見直す

UXとは「ユーザーがサイトを使っていて感じる体験」のこと。つまり、「使いやすい」「迷わない」「目的がすぐ達成できる」などの感覚です。

ファネル分析との連携

ファネル分析に活用できる

初回訪問者がどこで離脱するかを知ることで、コンバージョン率を高める施策(例:ランディングページの改善、CTAの見直し)が可能になります。

「ファネル(funnel)」とは、ユーザーが目的(例:問い合わせや資料ダウンロード)にたどり着くまでのステップを順番に並べたものです。 形としては「じょうご(漏斗)」のように、上から下に向かってユーザーが絞り込まれていくイメージです。

たとえばコーポレートサイトの場合

以下のような流れがファネルになります。

1、トップページにアクセス

2、サービス紹介ページを見る

3、お問い合わせページに進む

4、フォームを入力して送信する(コンバージョン)

この一連の流れを「ファネル」として設定し、どのステップで何人が離脱しているかを分析します。

GA4でのファネル分析のメリット

・離脱ポイントがわかる
たとえば「サービス紹介ページで多くの人が離脱している」とわかれば、内容や導線を見直すヒントになります。

・改善の優先順位がつけられる
離脱が多いステップから順に改善することで、効率よく成果につなげられます。

・ユーザーの行動を可視化できる
「どんな順番でページを見ているか」「どこで止まっているか」がグラフで見えるので、直感的に理解できます。

GA4の「ファネルデータ探索」という機能を使って、自由にステップを設定できます。

ファネル分析は、ユーザーが「目的を達成するまでの道のり」を見える化することで、

・どこでつまずいているか
・どこを改善すれば成果につながるか
を明確にしてくれる、とても強力な分析手法です。

ターゲティング精度の向上

新規ユーザーの流入元(検索、広告、SNSなど)を把握することで、どのチャネルが効果的かを判断し、広告費の最適化につながります。

しかし、GA4では単なる流入チャネルの確認にとどまらず、ユーザー属性や行動傾向と掛け合わせることで、より精緻なターゲティングが可能になります。

具体的な活用ポイント

チャネル別の新規ユーザー行動比較

例:検索流入の新規ユーザーはサービス紹介ページまで到達するが、SNS流入はトップページで離脱しがち。
→ SNS施策には「導入事例」や「FAQ」への直接リンクが有効かも。

属性別の反応傾向

・GA4の「ユーザー属性」レポートを使えば、年齢・性別・地域別に新規ユーザーの反応を分析可能。

・例:20代女性は広告経由でよく訪問するが、30代男性は検索から流入しやすい。

・→ 広告クリエイティブやLPの内容を属性に合わせて最適化。

デバイス別の最適化

・モバイルユーザーの新規訪問が多い場合、CTAボタンの配置や読み込み速度がCVに影響する可能性あり。

・→ モバイルファーストな導線設計が重要。

オーディエンス構築への応用

・新規ユーザーの中でも「特定ページを閲覧した人」や「スクロール率が高い人」を抽出して、リマーケティング用オーディエンスとして活用可能。

・→ 広告の再配信やメール施策の精度が向上。

施策の見直しや改善につながる視点

・「新規ユーザー=ただの初訪問者」ではなく、「どこから来て、どんな行動をしたか」を見ることで、施策の仮説検証が可能になる。

・GA4のデータを使って、ペルソナの再設計や広告戦略の見直しにもつながる。

新規ユーザーの実践的な活用方法

新規ユーザーのデータは、単なる「初訪問者の数」ではなく、施策の成果や改善ポイントを見つける材料になります。以下のような視点で活用すると、GA4の分析がグッと実務に近づきます。

1. 集客施策の成果を測る

新規ユーザーが増えている月は、広告・SEO・SNSなどの施策が機能している可能性あり。

減っている場合は、露出不足や導線の見直しが必要かも。

2. 流入チャネル別に傾向を把握

検索流入の新規ユーザーは「サービス紹介」まで到達するが、SNS流入はトップページで離脱しがち。

→ チャネルごとに最適な導線やコンテンツ設計を考える。

3. 地域・デバイス別の改善ヒント

モバイルユーザーの新規訪問が多い → CTAボタンの配置や読み込み速度がCVに影響する可能性あり。

地域別に新規ユーザーが偏っている → ローカライズや広告配信の見直しに活用。

4. ファネル分析と組み合わせてUX改善

新規ユーザーがどこで離脱しているかを把握 → 導線や説明不足の改善に直結。

例:「会社概要ページで離脱が多い」→ サービスページへの誘導リンクを追加。

5. “新規ユーザーの質”にも注目

滞在時間やスクロール率が高い新規ユーザーは、興味関心が高い層。

→ オーディエンスとして抽出し、広告やメール施策に活用可能。

 

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ブログ執筆者

エッグデザインオフィス代表 松本 佳明

2008年1月に起業し、2025年で17年目を迎えました。これまで一貫して「成果につながるWEBサイト」をテーマに、中小企業を中心とした幅広い業種のサイト制作・運用に携わってきました。

企画・デザイン・コーディングはもちろん、公開後の運用サポートやWEBコンサルティングまでをワンストップで提供。制作だけにとどまらず、アクセス解析や改善提案を通じて売上や集客アップといった成果につなげる支援を行っています。

近年は、AI時代の検索体験(SGE / AI Overviews)への最適化にも注力し、自社およびクライアントサイトが実際にAI概要で紹介されるようになっている経験をもとに、SEO・コンテンツ戦略を検証・発信中です。

経営者からは「信頼して任せられるパートナー」として、WEB担当者からは「更新しやすく、使いやすい」と高く評価いただいています。現場で培った知見と実績をもとに、クライアントのWEB活用を支援するとともに、その実践から得た学びをブログで発信しています。

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